銃剣じゅうけん)” の例文
その家はかやぶきで、おもてには、舟で通りすぎる人たちのほうにむいて、木製もくせいのふたりのへいたいが、銃剣じゅうけん肩に立っていました。
兵士が笑って、銃剣じゅうけんさきで蛇をつっかけて、堤外ていがいほうり出した。無事にこの関所せきしょも越して、彼は母と姉と嘻々ききとして堤を歩んだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
歩哨はスナイドルしき銃剣じゅうけんを、こうのむねななめにつきつけたまま、そのの光りようやあごのかたち、それから上着うわぎそで模様もようくつのぐあい、いちいちくわしく調しらべます。
ありときのこ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
兵営へいえい高塀たかべい歩哨ほせう銃剣じゅうけんとはおたがひ連絡れんらくってしまった
教会という教会のかねが鳴りわたり、高いとうからは、ラッパがき鳴らされました。兵士たちは、ひるがえる旗を持ち、きらめく銃剣じゅうけんを持って、立ちならびました。
ぼろを着た貧しい小さな男の子がひとり、年上の人たちのあいだで勇敢ゆうかんに戦っていました。しかしそのうちに、あちこちを銃剣じゅうけんでつかれて致命傷ちめいしょうを受け、とうとう床の上にたおれました。