トップ
>
釧
>
くしろ
ふりがな文庫
“
釧
(
くしろ
)” の例文
その若者は彼と同じ市松の
倭衣
(
しずり
)
を着ていたが、
頸
(
くび
)
に懸けた
勾玉
(
まがたま
)
や腕に
嵌
(
は
)
めた
釧
(
くしろ
)
などは、誰よりも精巧な物であった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼女は藤色の衣を
纏
(
まと
)
い、首からは
翡翠
(
ひすい
)
の
勾玉
(
まがたま
)
をかけ垂し、その頭には
瑪瑙
(
めのう
)
をつらねた
玉鬘
(
たまかずら
)
をかけて、
両肱
(
りょうひじ
)
には磨かれた
鷹
(
たか
)
の
嘴
(
くちばし
)
で造られた一対の
釧
(
くしろ
)
を付けていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
金の鈴、銀の鈴、
眞鍮
(
しんちう
)
の鈴、
銅
(
あか
)
の鈴、——
足結
(
あゆひ
)
の鈴、手の鈴、
釧
(
くしろ
)
の鈴、大刀の鈴、
鈴鏡
(
すゞかゞみ
)
。さては犬の鈴、
鷹
(
たか
)
の鈴、凡そ鈴と名の付くものなら何でもある——鈴は要りませんかな——
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この二柱の神は、拆く
釧
(
くしろ
)
五十鈴
(
いすず
)
の宮
七
に
拜
(
いつ
)
き祭る。次に
登由宇氣
(
とゆうけ
)
の神、こは
外
(
と
)
つ宮の
度相
(
わたらひ
)
にます神
八
なり。次に天の
石戸別
(
いはとわけ
)
の神、またの名は
櫛石窻
(
くしいはまど
)
の神といひ、またの名は
豐
(
とよ
)
石窻の神
九
といふ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
金の鈴、銀の鈴、
真鍮
(
しんちゅう
)
の鈴、
銅
(
あか
)
の鈴、——
足結
(
あゆい
)
の鈴、手の鈴、
釧
(
くしろ
)
の鈴、大刀の鈴、鈴鏡、さては犬の鈴、鷹の鈴、およそ鈴と名の付くものなら何でもある——鈴は
要
(
い
)
りませんかな——
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
卑弥呼は
臂
(
ひじ
)
に飾った
釧
(
くしろ
)
の
碧玉
(
へきぎょく
)
を松明に輝かせながら、再び戸の外へ出て行った。若者は
真菰
(
まこも
)
の下に突き立ったまま、その落ち窪んだ眼を光らせて卑弥呼の去った戸の外を見つめていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
するとそこへもう一人の若者が、
斑竹
(
はんちく
)
の
笛
(
ふえ
)
を帯へさして、ぶらりと山を下って来た。それは部落の若者たちの中でも、最も精巧な勾玉や
釧
(
くしろ
)
の所有者として知られている、
背
(
せい
)
の高い
美貌
(
びぼう
)
の若者であった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「エ——鈴屋で御座い。鈴はいりませんかな、手の鈴、
足結
(
あゆひ
)
の鈴、
釧
(
くしろ
)
の鈴——」
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“釧”の解説
釧(くしろ)は古代の日本の装飾品で腕輪の一種。
(出典:Wikipedia)
釧
漢検準1級
部首:⾦
11画
“釧”を含む語句
釧路
腕釧
釧雲泉
根釧
玉釧
金釧
釧路丸
釧路国
釧路國