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金仏
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かなぶつ
ふりがな文庫
“
金仏
(
かなぶつ
)” の例文
旧字:
金佛
「ああ、わかりました。
御本尊
(
ごほんぞん
)
の
金仏
(
かなぶつ
)
さまが
上
(
あ
)
がったのです。ほら、あのとおりお口のはたに、あんこがいっぱいついています。」
和尚さんと小僧
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
……ふん、畜生、云わねえ
意
(
つもり
)
だな!
金仏
(
かなぶつ
)
のように黙っていやがる!
唖
(
おし
)
が自慢でもあるめえに。よし手前がその気ならもう
一嚇
(
ひとおど
)
し嚇してくれる。ヤッ
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
おまけに、
金仏
(
かなぶつ
)
光りに
禿
(
はげ
)
上っていて、細長い虫のような皺が、二つ三つ這っているのだが、
後頭部
(
うしろ
)
のわずかな部分だけには、
嫋々
(
なよなよ
)
とした、
生毛
(
うぶげ
)
みたいなものが残されている。
白蟻
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「そうです。僕には、この
金仏
(
かなぶつ
)
の目が
瞬
(
またた
)
く様に見えたのですが。あなた方も見ましたか」
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「しかし、女に親切にして、
撃
(
う
)
たれたという話はまだ聞かんよ。それより君はどうなんだ。あの秋蘭は素晴しい美人だが、毎日あの女を使っているくせに、まさか
金仏
(
かなぶつ
)
でもないだろう。」
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
それは
一室
(
ひとま
)
しかないような小さな寺で、
戸締
(
とじまり
)
のない正面の
見附
(
みつけ
)
の仏壇の上には黒く
煤
(
すす
)
けた
金仏
(
かなぶつ
)
が一つ見えていた。庭は荒れて雑草が生えていた。武士は
何人
(
たれ
)
かいないかと思って見附へ往った。
山寺の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「自分の兄だがまったく朴念仁の
金仏
(
かなぶつ
)
だ」
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そこで大きなお
釜
(
かま
)
にいっぱいお
湯
(
ゆ
)
を
沸
(
わ
)
かして、
金仏
(
かなぶつ
)
さまをほうり
込
(
こ
)
みました。すると
間
(
ま
)
もなく、お
湯
(
ゆう
)
がぐらぐらにたぎってきて
和尚さんと小僧
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
といいながら、おこって手に
持
(
も
)
っていた
払子
(
ほっす
)
で、
金仏
(
かなぶつ
)
さまの
頭
(
あたま
)
を一つくらわせました。すると「くわん、くわん。」と
金仏
(
かなぶつ
)
さまは
鳴
(
な
)
りました。
和尚さんと小僧
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
仏
常用漢字
小5
部首:⼈
4画
“金仏”で始まる語句
金仏様