-
トップ
>
-
跪
>
-
つまづ
明候折
衣類の
裾に
血の付居しを妻節が見付如何いたせしやと申され私しも
驚き
考へ然すれば昨夜河原にて
跪きしは生醉に之なく怪我人にても有しや
且昨日金谷村
法會の
席にて鼻紙入を
妻
節が心付如何なる事ぞと申せしに九助も驚き昨夜
河原にて
跪きしが酒に
醉し人の
倒れ
伏居る事と思ひしに
怪我人にてもありしかと
語り居し時九郎兵衞が案内にて
領主の
捕方入來り
有無を
も
厭はず自身に
夕申刻過より右の寺へ參る其夜
亥刻近き頃
宅へ
戻り來る途中
下伊呂村の河原にて死人に
跪きたれども
宵闇なれば物の
文色も
分らず殊に
夜陰の事故氣の
急まゝ早々
宿へ戻りて其夜は
打臥翌朝
門の戸を