謝罪しゃざい)” の例文
このうえは、いっこくもはやく、あの垢離堂から社家しゃけへおうつし申しあげ、また、付人つきびとの忍剣とやらの神縛しんばくもといて謝罪しゃざいするよりほかに手段しゅだんはなかろう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まちには、病院びょういん新院長しんいんちょういての種々いろいろうわさてられていた。下女げじょ醜婦しゅうふ会計かいけい喧嘩けんかをしたとか、会計かいけいはそのおんなまえひざって謝罪しゃざいしたとか、と。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「ご交際とご指導は相かわらずお願い申しあげたい。しかしこの上責任をおわせることはしのびません。今までのところは後日おりをみて、わしからご両親へ謝罪しゃざい申しあげます」
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
王様はそれを聞いて、おもてをふせて巨男おおおとこ謝罪しゃざいし、また感謝かんしゃしました。
巨男の話 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
第十号は、急に態度をかえて、隆夫の前に謝罪しゃざいした。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
とびっくりして、竹童をだきおこした蔦之助つたのすけは、しばらくしげしげとかれの姿をみつめていたが、やがて、松の根方ねかたへ腰をおろして、心からこのおさない者に謝罪しゃざいした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一火いっかはもうしわけがないと、龍太郎りゅうたろう忍剣にんけんたちのまえに両手りょうてをついて謝罪しゃざいした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)