諸国しよこく)” の例文
知らぬものは真の文雅ぶんがとおもひ、とひよるさへも多ければ、たちま諸国しよこくにもそのの名をかほらせ、枝葉えだはさかえ、それのみか、根堅ねがた名園めいゑんのこして年々ねん/\繁昌はんじやう、なみ/\の智恵ちゑ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
して諸国しよこく行脚あんぎやなすつたうちのおもしろいはなしをといつて打解うちとけておさならしくねだつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これらのをなほ多くあつめ文をそへさせ私筆にてれい絵本ゑほんとなし候はゞ、其しよ雪の霏々ひゝたるがごとく諸国しよこくふらさん事筆下ひつかりといはれたる書翰しよかん、今猶牧之ぼくし書笈しよきふにをさめあり。