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諸国
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しよこく
知らぬものは真の
文雅の
士とおもひ、
訪よるさへも多ければ、
忽ち
諸国にも
園の名を
馨らせ、
枝葉の
栄え、それのみか、
根堅き
名園を
斯く
遺して
年々の
繁昌、なみ/\の
智恵
而して
諸国を
行脚なすつた
内のおもしろい
談をといつて
打解けて
幼らしくねだつた。
これらの
図をなほ多くあつめ文を
添させ私筆にて
例の
絵本となし候はゞ、其
書雪の
霏々たるがごとく
諸国に
降さん事
我が
筆下に
在りといはれたる
書翰、今猶
牧之が
書笈にをさめあり。