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訶
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さいな
ふりがな文庫
“
訶
(
さいな
)” の例文
また或るときには、何者とも知れない覆面の人物が犯人となっていて、その疑問の犯人から彼が
責
(
せ
)
め
訶
(
さいな
)
まれて苦しくてたまらないところを夢見たりした。
棺桶の花嫁
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
蒼天の星の如く
煌
(
きら
)
めくG師の眼光も一緒になつて、自分の心に直入し、迷へる魂の奧底を責め
訶
(
さいな
)
むのであつた。
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
すべての人々はただ彼を
訶
(
さいな
)
まんがためにのみ彼に接触した。人々との接触は彼にとっては皆打撃であった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その前は宵から引続いた夜であり、その後は
冷々
(
ひえびえ
)
とした北の微風が流れ出す朝であった。その凡てが澱んで動かぬ時間の間、彼は床の中に幾度か身を悶えて自ら自己を
訶
(
さいな
)
んだ。
掠奪せられたる男
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
彼
(
かれ
)
は一
度
(
ど
)
でもおつぎが
自分
(
じぶん
)
を
離
(
はな
)
れたことを
發見
(
はつけん
)
し
或
(
あるひ
)
は
意識
(
いしき
)
しては一
種
(
しゆ
)
の
嫉妬
(
しつと
)
を
感
(
かん
)
ぜずには
居
(
を
)
られなかつた。
彼
(
かれ
)
はさうして
悲痛
(
ひつう
)
の
感
(
かん
)
に
責
(
せ
)
め
訶
(
さいな
)
まれた。
村落
(
むら
)
の
若者
(
わかもの
)
は
彼
(
かれ
)
の
爲
(
ため
)
には
仇敵
(
きうてき
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
わたしは、この雑駁な、とりとめのない日記をつけることに、堪へがたいまでに心を
訶
(
さいな
)
まれてゐるやうだ。むしろ、この内部的感情の鬩ぎが、筆を抛つことを拒んでゐるのだともいえる。
雪
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
私は、その夏ほど、重くるしい暑さに
訶
(
さいな
)
まれたことはなかった。
腐った蜉蝣
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
彼はその狂乱によって
訶
(
さいな
)
まれる。彼は人の聞きなれない異様な物音を聞く。あたかも陸地のかなた遠くから、人に知られぬ恐るべき外界から、伝わり来るがようである。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
と同時に私は自分の表情にへばりつく
羞恥
(
しうち
)
の感情に
訶
(
さいな
)
まれて香川を見てはゐられなかつた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
その時の気遣ひな
戦慄
(
せんりつ
)
が残り、幾日も幾日も神経を
訶
(
さいな
)
んでゐたが、やがて忘れた頃には、私は誰かの姿態の見やう
見真似
(
みまね
)
で、ズボンのポケットに両手を差し、
隅
(
すみ
)
つこに
俯向
(
うつむ
)
いて
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
訶
漢検1級
部首:⾔
12画
“訶”を含む語句
菩提薩婆訶
摩訶
摩訶不思議
摩訶止観
訶陵
訶臨訶利帝母
阿耶訶
阿夜訶志古泥
賦登麻和訶
阿邪訶
訶夫羅前
訶和郎
訶和羅前
訶和羅
訶具漏
薩婆訶
禁訶
知訶
玖訶瓮
玖沙訶
...