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見貫
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みぬ
ふりがな文庫
“
見貫
(
みぬ
)” の例文
喧嘩がしたくて来たものは、
卓子
(
テーブル
)
に
捉
(
つか
)
まつてお辞儀をするものだと知つてゐる馬左也氏は、直ぐ老教師の用事を
見貫
(
みぬ
)
いて苦い顔をした。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
……彼奴は吾輩が昨夜からここに
居据
(
いず
)
わりで居る事を、
今朝
(
けさ
)
本館の玄関を這入ると同時に
見貫
(
みぬ
)
いていたに違いない。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
表は女性にたいしては無雑作であるようでいつも深い計画の底まで
見貫
(
みぬ
)
く力をもっていることは実際であった。
性に眼覚める頃
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
女といふものはよく目端の利くもので、
平素
(
ふだん
)
から
良人
(
をつと
)
の腕前はちやんと
見貫
(
みぬ
)
いてゐるから、その
力量
(
ちから
)
一つで
迚
(
とて
)
も
背負
(
しよ
)
ひ切れないと見ると、直ぐ神様の
許
(
とこ
)
へ駈けつける。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その
音吐
(
おんと
)
朗々として、言葉癖、尋常ならず。一眼にて吾が素性を
見貫
(
みぬ
)
きたるものの如くなり。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
しのぶずりの
狩衣
(
かりぎぬ
)
に
指貫
(
さしぬき
)
の
袴
(
はかま
)
をうがち、
烏帽子
(
えぼし
)
のさきを梅の枝にすれすれにさわらし、遠慮深げな気味ではあったが、しかし眼光は鋭く、お互に何の
思
(
おもい
)
をとどけに来ているかを既に
見貫
(
みぬ
)
いている
姫たちばな
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
コンナ屁ッポコ新聞社に
跼
(
かが
)
まっているヨボヨボの編輯長が、吾輩のモノスゴイ、スバラシイ性格や技能をタッタ一眼で
見貫
(
みぬ
)
き得る筈は絶対に無い訳なのに、何一つ尋ねるでもなければ
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「感心しましたねえ。第一タッタそれだけの間に、犯罪の真相を
見貫
(
みぬ
)
いてしまったのでしょうか。そんな事を云う位なら警察なんか当てにしなくともいいだけの自分一個の見解を……」
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
落ち付いて……とにかくここへ今一度おかけ下さい。
私
(
あっし
)
のお話をお聞き下さい。御事情は
私
(
あっし
)
が
見貫
(
みぬ
)
いております。事件の真相は
私
(
あっし
)
がチャンと存じておりますから、残らずお話し致しましょう。
悪魔祈祷書
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
凡
(
およ
)
そ天下が広いというても。人の脳髄ホントに調べて。腹の立つほど簡単明瞭。奇妙キテレツ珍妙無類な。脳の作用を
見貫
(
みぬ
)
いた者なら。問わず語りで
烏滸
(
おこ
)
がましいが。ここに居ります
私
(
わたくし
)
ばっかり。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
貫
常用漢字
中学
部首:⾙
11画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当