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見合
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みあはせ
聞給はゞ
嘸な
歡び給ふべし
暫し
涙に
昏けるが否々年も行ぬ
其方們先々見合呉と云を兄弟は聞ず
敵討に出ると云にも非ず父樣の樣子を
吹落しければ思はず兩人は
顏見合ける此時兵助聲をかけ汝は山口六郎右衞門ならずや
我斯零落せしも皆汝が
仕業ぞと
傍にある
竿竹を
把て突て掛る六郎右衞門も
心得たりと身を
只今是へ呼出すべしと有しに
與力は
畏まり候と
其儘立て行ければ此場に
居合せし者共は互ひに顏を
見合死ける富右衞門が
再度爰へ出べき樣もなし
扨々御奉行樣は
奇妙なことを