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襷懸
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たすきが
ふりがな文庫
“
襷懸
(
たすきが
)” の例文
萱
(
かや
)
の
軒端
(
のきば
)
に鳥の声、という
侘
(
わび
)
しいのであるが、お雪が、朝、晩、花売に市へ行く、出際と、帰ってからと、二度ずつ
襷懸
(
たすきが
)
けで
拭込
(
ふきこ
)
むので、
朽目
(
くちめ
)
に
埃
(
ほこり
)
も
溜
(
たま
)
らず
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
秋谷明神と云う、その森の中の石段の下を通って、
日向
(
ひなた
)
の麦
畠
(
ばたけ
)
へ
差懸
(
さしかか
)
ると、この辺には余り見懸けぬ、十八九の色白な娘が一人、めりんす
友染
(
ゆうぜん
)
の
襷懸
(
たすきが
)
け、
手拭
(
てぬぐい
)
を
冠
(
かぶ
)
って畑に出ている。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まあ、
勿体
(
もったい
)
ないわねえ、私達に何のお前さん……」といいかけて、つくづく
瞻
(
みまも
)
りながら、お品はずッと立って、与吉に向い合い、その
襷懸
(
たすきが
)
けの
綺麗
(
きれい
)
な腕を、両方
大袈裟
(
おおげさ
)
に振って見せた。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まあ、
勿體
(
もつたい
)
ないわねえ、
私達
(
わたしたち
)
に
何
(
なん
)
のお
前
(
まへ
)
さん……」といひかけて、つく/″\
瞻
(
みまも
)
りながら、お
品
(
しな
)
はづツと
立
(
た
)
つて、
與吉
(
よきち
)
に
向
(
むか
)
ひ
合
(
あ
)
ひ、
其
(
そ
)
の
襷懸
(
たすきが
)
けの
綺麗
(
きれい
)
な
腕
(
かひな
)
を、
兩方
(
りやうはう
)
大袈裟
(
おほげさ
)
に
振
(
ふ
)
つて
見
(
み
)
せた。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
襷
漢検1級
部首:⾐
22画
懸
常用漢字
中学
部首:⼼
20画
“襷”で始まる語句
襷
襷掛
襷鉢巻
襷姿
襷形
襷十字
襷帯締
襷股立