“たすきが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
襷掛81.0%
襷懸19.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父は此様こんな人だし、母は——私の子供の時分の母は、手拭を姉様冠あねさまかぶりにして襷掛たすきがけでくクレクレ働く人だった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それでも甲斐々々かいがいしい仕事ができないので、襷掛たすきがけでもする時には、裾をたくり上げたり端折はしょったりしたのだが、やはりずるずるとしてよくは働けない。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「まあ、勿体もったいないわねえ、私達に何のお前さん……」といいかけて、つくづくみまもりながら、お品はずッと立って、与吉に向い合い、その襷懸たすきがけの綺麗きれいな腕を、両方大袈裟おおげさに振って見せた。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まあ、勿體もつたいないわねえ、私達わたしたちなんのおまへさん……」といひかけて、つく/″\みまもりながら、おしなはづツとつて、與吉よきちむかひ、襷懸たすきがけの綺麗きれいかひなを、兩方りやうはう大袈裟おほげさつてせた。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)