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被風
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ひふ
ふりがな文庫
“
被風
(
ひふ
)” の例文
その
媚
(
こび
)
ある目の
辺
(
ほとり
)
は
漸
(
やうや
)
く花桜の色に染みて、心楽しげに
稍
(
やや
)
身を
寛
(
ゆるやか
)
に取成したる
風情
(
ふぜい
)
は、
実
(
げ
)
に
匂
(
にほひ
)
など
零
(
こぼ
)
れぬべく、熱しとて紺の
絹精縷
(
きぬセル
)
の
被風
(
ひふ
)
を脱げば、羽織は無くて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
野袴
(
のばかま
)
を
穿
(
は
)
き、
編笠
(
あみがさ
)
をかむった、立派なみなりのお侍様五人が、半僧半俗といったような、
円
(
まる
)
めたお
頭
(
つむ
)
へ
頭巾
(
ずきん
)
をいただかれ、
羅織
(
うすもの
)
の
被風
(
ひふ
)
をお羽織りになられた、気高いお方を守り
怪しの者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その人は
齢
(
よはひ
)
六十路
(
むそぢ
)
余に
傾
(
かたふ
)
きて、顔は
皺
(
しわ
)
みたれど
膚清
(
はだへきよ
)
く、
切髪
(
きりがみ
)
の
容
(
かたち
)
などなかなか
由
(
よし
)
ありげにて、風俗も見苦からず、
唯
(
ただ
)
異様なるは
茶微塵
(
ちやみじん
)
の
御召縮緬
(
おめしちりめん
)
の
被風
(
ひふ
)
をも着ながら
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さうしてお前この頃は余り
服装
(
なり
)
にかまはんぢやないか、可かんよ。いつでもこの小紋の羽織の
寐恍
(
ねぼ
)
けたのばかりは恐れるね。
何為
(
なぜ
)
あの
被風
(
ひふ
)
を着ないのかね、あれは好く似合ふにな。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
被
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
“被”で始まる語句
被
被衣
被布
被仰
被入
被下
被下度
被官
被居
被服廠