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衰微
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すいび
ふりがな文庫
“
衰微
(
すいび
)” の例文
不遇な地方におき、それが代々御家運の
衰微
(
すいび
)
となって、今日にいたったことは、おん曹司として、よもご存知なきはずはおざるまい
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すなわち朝権の
衰微
(
すいび
)
を憤り、尊王の精神を
鼓吹
(
こすい
)
して事を挙げようと企てたのであった。しかるにここに意外のことから計画は
画餅
(
がべい
)
に帰することになった。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
晋
(
しん
)
の
魏楡
(
きゆ
)
の地で石がものを言ったという。民の
怨嗟
(
えんさ
)
の声が石を仮りて発したのであろうと、ある賢者が解した。
既
(
すで
)
に
衰微
(
すいび
)
した周室は更に二つに分れて争っている。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
新
(
あたら
)
しい
器械
(
きかい
)
が
発明
(
はつめい
)
されたとか、
新
(
あたら
)
しい
思想
(
しそう
)
が
流行
(
りゅうこう
)
するとか、また、
戦争
(
せんそう
)
などということがあって、
栄
(
さか
)
えた
職業
(
しょくぎょう
)
が、
急
(
きゅう
)
に
衰微
(
すいび
)
したり、また
反対
(
はんたい
)
に
衰微
(
すいび
)
していたものが
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私たちの母の説に
依
(
よ
)
れば、百年ほど前から既に世界は、男性
衰微
(
すいび
)
の時代にはいっているのだそうでして、肉体的にも精神的にも、男性の疲労がはじまり、もう何をやっても
女神
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
前にも書いたように、当時京都の町は一通りならず
衰微
(
すいび
)
していた。今この下人が、永年、使われていた主人から、暇を出されたのも、実はこの衰微の小さな余波にほかならない。
羅生門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
先
(
せん
)
にも数年間調布町に住んで伝道し、会堂が建つばかりになって、会津へ転任して行きました。其後調布の耶蘇教が
衰微
(
すいび
)
し、会堂は千歳村の信者が引取り、粕谷に持って来ました。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
青年会の人が松を山へ
栽
(
う
)
えたんじゃけど、じきに枯れてしもうたのじゃもの、桃もつく処へはどこへでも栽えてるし、この辺の土地は
衰微
(
すいび
)
しるとも今よりようなりゃせんと勝は思うがな。
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
衰微
(
すいび
)
したと申しても、なにぶん、国主佐竹家の
庇護
(
ひご
)
もあり、末派十二坊の勢力は、なかなか
侮
(
あなど
)
り難いものの由にござります。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
京師の
衰微
(
すいび
)
を見るに忍びず洛外大原の里を去って山深い信州に来て見ればここも浮世の例に洩れず
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そのためにはまた誰がご
衰微
(
すいび
)
を極めている皇室を以てこの国に適したすがたとして、衆民が和楽してゆけるような大策へ現状の乱れを向けてゆけるだろうか。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
衰
常用漢字
中学
部首:⾐
10画
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
“衰”で始まる語句
衰
衰頽
衰弱
衰兆
衰残
衰勢
衰褪
衰亡
衰容
衰弊