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行詰
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ゆきつま
ふりがな文庫
“
行詰
(
ゆきつま
)” の例文
小林氏は
行詰
(
ゆきつま
)
つたやうに、口をもぐもぐさせた。そこへ煎茶茶碗や、吸物椀や、灰落しのやうな、安物の政友会代議士が五六人どやどやと入つて来た。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と
促
(
うな
)
がすように言いかけられて、ハタと
行詰
(
ゆきつま
)
ったらしく、
杖
(
ステッキ
)
をコツコツと
瞬
(
またたき
)
一
(
ひと
)
ツ、唇を
引緊
(
ひきし
)
めた。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼はこの難関をどうして通過することが出来たか。僕の素人探偵はそこでハタと
行詰
(
ゆきつま
)
ってしまった。何かトリックがある。台所の上げ板に類した、人の気づかぬ偽瞞があるに相違ない。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
うん、すらすらと
行詰
(
ゆきつま
)
らずに読んだ。おれはなかなかえらいぞ……今度は
綴方
(
つづりかた
)
だ。あ、出来た。先生が感心してゐる。今度は習字だ。うまいうまい、おれが一番上手だ……今度は体操だ。
愚助大和尚
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
従来から
行詰
(
ゆきつま
)
ったままになっております精神病の研究に対して、根本的の革命を起すべき『精神科学』に対する新学説を、敢然として樹立されました、偉大な学者で御座います……と申しましても
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
お上人は急に
行詰
(
ゆきつま
)
つたやうな表情をして、てれ隠しに一寸
空咳
(
からぜき
)
をした。無理もない、中有の野に虫が居るか居ないかといふ事は、どのお経にも書いてなかつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
大鷲
(
おおわし
)
の
翼
(
つばさ
)
打襲
(
うちかさ
)
ねたる
趣
(
おもむき
)
して、左右から
苗代田
(
なわしろだ
)
に
取詰
(
とりつ
)
むる峰の
褄
(
つま
)
、
一重
(
ひとえ
)
は
一重
(
ひとえ
)
ごとに迫って次第に狭く、奥の
方
(
かた
)
暗く
行詰
(
ゆきつま
)
ったあたり、
打
(
ぶッ
)
つけなりの
茅屋
(
かやや
)
の窓は、山が開いた
眼
(
まなこ
)
に似て
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小間使は情を解せず、返事に
行詰
(
ゆきつま
)
りて無言なり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
詰
常用漢字
中学
部首:⾔
13画
“行”で始まる語句
行
行燈
行方
行李
行衛
行灯
行脚
行水
行者
行末