血判けつぱん)” の例文
血汐ちしほ先刻さきにはぎを伝ひて足の裏を染めたれば、が天井に着くとともに、怨恨うらみ血判けつぱん二つをぞしたりける。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
開き西丸へ乘込のりこみの節は兩人とも五萬石の大名に取立らるゝ約束やくそくにて血判けつぱん誓詞せいしにぞ及びける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何事なにごとらず改革奉行かいかくぶぎやう命令めいれいそむさふらふまじく、いづれも杢殿もくどの手足てあしとなりて、相働あひはたらき、忠勤ちうきんはげ可申候まをすべくさふらふと、澁々しぶ/\血判けつぱんして差上さしあぐれば、御年役おんとしやく一應いちおう御覽ごらんうへ幸豐公ゆきとよぎみまゐらせたまへば、讀過どくくわ一番いちばん
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)