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藤葛
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ふじかずら
ふりがな文庫
“
藤葛
(
ふじかずら
)” の例文
前岸
(
かわむこう
)
の巨木からさがった
鉄鎖
(
てつさ
)
のような
藤葛
(
ふじかずら
)
が流れの上に垂れて、その
端
(
はし
)
が水の
勢
(
いきおい
)
で下流に
靡
(
なび
)
き、また
放
(
は
)
ね返って下流に靡いているのが見えた。
仙術修業
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
藤葛
(
ふじかずら
)
を
攀
(
よ
)
じ、
渓
(
たに
)
を越えて、ようやく絶頂まで辿りつくと、果たしてそこに一つの草庵があって、道人は
几
(
つくえ
)
に倚り、童子は鶴にたわむれていました。
中国怪奇小説集:14 剪灯新話(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
土地の人とはまるまる
疎遠
(
そえん
)
でもなかった。
若狭
(
わかさ
)
・越前などでは河原に
風呂敷
(
ふろしき
)
油紙の小屋を
掛
(
か
)
けてしばらく住み、
断
(
ことわ
)
りをいってその辺の竹や
藤葛
(
ふじかずら
)
を
伐
(
き
)
ってわずかの工作をした。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
いなばの兎の話、鯛の喉から釣り針を取る
海神
(
わたつみ
)
の宮の話、
藤葛
(
ふじかずら
)
の
衣褌
(
きぬはかま
)
や弓矢に花の咲く
春山霞男
(
はるやまのかすみおとこ
)
の話、玉が女に化する
天
(
あめ
)
の
日矛
(
ひぼこ
)
の話、——これらを我々はお伽噺と呼び得ぬであろうか。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
土地の者は魏法師の
詞
(
ことば
)
に従って、
藤葛
(
ふじかずら
)
を
攀
(
よ
)
じ
渓
(
たに
)
を越えて四明山へ往った。四明山の頂上の松の下に小さな
草庵
(
そうあん
)
があって、一人の老人が
几
(
つくえ
)
によっかかって坐っていた。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
土地の者は魏法師の言葉に従うて、
藤葛
(
ふじかずら
)
を
攀
(
よ
)
じ、
渓
(
たに
)
を越えて四明山へ行った。四明山の頂上の松の下に小さな草庵があって、一人の老人が
几
(
つくえ
)
によりかかって坐っていた。
牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
大岩魚はそのあたりの谷川にたまたまいることがあると云われているもので、頭から
尻尾
(
しっぽ
)
までが五尺ばかりもあった。人びとはその
鰓
(
あご
)
へ
藤葛
(
ふじかずら
)
をとおして二人がかりで
担
(
にな
)
って来た。
岩魚の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
藤
常用漢字
中学
部首:⾋
18画
葛
常用漢字
中学
部首:⾋
12画
“藤”で始まる語句
藤
藤蔓
藤棚
藤村
藤原
藤孝
藤壺
藤堂
藤袴
藤氏