萬屋よろづや)” の例文
新字:万屋
「成程な、——ところで、萬屋よろづやは何萬兩といふ身上だと聽いたが、地所家作は別として、その金をどこにしまつて置くのだ」
とぴよこ/\出掛でかけましたが、おろかしいゆゑ萬屋よろづや左衛門ざゑもん表口おもてぐちから這入はいればよいのに、裏口うらぐちから飛込とびこんで、二ぢう建仁寺垣けんねんじがき這入はいり、外庭そとにはとほりまして、漸々やう/\庭伝にはづたひにまゐりますと
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
小泉町の萬屋よろづやからは此上一文も出ないとわかると、お内儀さんを追ひ出してお染を引入れようと思つたが、小泉町には何千兩といふ借金があるから、手輕にそんな事は出來ない。
先程さきほどから萬屋よろづや主人あるじは、四でふかこひ這入はいり、伽羅きやらいてかうを聞いてりました。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
挨拶をしたのは、女房のお貞の父親で、小泉町に大きな酒屋の店を持つて居る、萬屋よろづや源兵衞でした。六十近い頑丈な老人で、さすがに此騷ぎに驅付けても、取亂した樣子もありません。
ヘヽヽ御冗談ごじようだんばかり……へえ成程なるほど……えゝ予々かね/″\天下有名てんかいうめいのおかたで、大人たいじんいらつしやるとことぞんじてりましたが、今日けふ萬屋よろづやうちはじめてくのだから、故意わざ裏口うらぐちからお這入はいりになり
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「よし/\、藏から出たのと合せて八千兩。萬屋よろづやの現金はそんなものだらう」
「何んにも話すことはないよ、積惡の報いだ。幾百人の人を泣かせて溜めた萬屋よろづやの身上が、お上に沒收されたところで氣の毒がる者もあるまい。喜八郎は打首、お米は遠島くらゐになるだらう」
「そんなに百足屋むかでやの評判は惡かつたのかな、萬屋よろづやさん」