“荷持(にもち)” の例文
その一軒家までは僅かに三里半の路程ですが、日暮ではあり大変に荷持(にもち)が疲れて居るものですからかれこれ半日ばかり掛(かか)ったです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
宿場人足といっても、荷持(にもち)もあれば馬曳きもあるし、これから和田へかけては登りなので、極めて原始的な山駕の駕かきもいる。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを近ごろはのけてしまった土地が多いので、荷持(にもち)は一段くるしい労働になり、したがってまた沢山(たくさん)は運べなくなった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
支那の荷持(にもち)に野糞(のぐそ)を垂(た)れてると誤解されたって手柄(てがら)にもならない。そこで無理に歩いた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
駅前の旅館で昼食を済し、荷が多いので女の荷持(にもち)を一人雇い、平坦な四里の道を歩いて、愛本橋の袂(たもと)の茶屋で一休みする。直ぐ上は謙信の物見山と呼ばれているそうだ。荷持の女は此処(ここ)から返した。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
こちらはそれほどにも感じて居らんのですけれども、非常に泣き立てて送られたものですから私も荷持(にもち)も泣き別れに別れました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そして、荷持(にもち)をさせてくれというので、断ると、では兵庫(ひょうご)とやら碑をお建てになる場所で、土かつぎでも、職人の手つだいでも、なんでもいいから使ってくれと強(た)っていう。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
興に乗れば、荷持(にもち)を雇って、一日歩いても可(い)いと覚悟した。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人の荷持(にもち)のうち一人は非常に大きな男でごく果断な質(たち)、一人は甚だ温順ですがちょっと読み書きも出来るという訳で大分に自負心も強い。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
去年、清水の辺で、武蔵をつかまえ、年よりの身で悲壮な真剣勝負を挑んでからのことである。当時、その実情を目撃していたこの土地の籠(かご)かきだの荷持(にもち)だのの口からそれが評判になって
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
興に乗れば、荷持(にもち)を雇つて、一日(いちにち)歩(ある)いても可(い)いと覚悟した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)