草間くさま)” の例文
玻璃色びいどろいろ薔薇ばらの花、草間くさまほとばし岩清水いはしみづの色、玻璃色びいどろいろ薔薇ばらの花、おまへの眼を愛したばかりで、ヒュラスは死んだ、僞善ぎぜんの花よ、無言むごんの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
たゞ折々をり/\きこゆるものは豌豆ゑんどうさやあつい日にはじけてまめおとか、草間くさまいづみ私語さゝやくやうな音、それでなくばあきとり繁茂しげみなか物疎ものうさうに羽搏はゞたきをする羽音はおとばかり。熟過つえすぎ無花果いちじくがぼたりと落ちる。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
草間くさま來て荒く息づくつらがまへブルドツグはやり手綱張り引く
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
草間くさまには赤いかげ這ふくづれ屋に
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
晝間ひるまの暑き日の熱のほてり、いまだに消えやらぬまき草間くさまに横はり、あゝこのゆふべのみほさむ、空が漂ふ青色あをいろのこの大盃おほさかづきを。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
草間くさま来て荒く息づくつらがまへブルドツグはやり手綱張り引く
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)