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苗床
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なえどこ
ふりがな文庫
“
苗床
(
なえどこ
)” の例文
『貧しても五坪の庭じゃ。まだちと早いが、この夏は、
糸瓜
(
へちま
)
の棚に、朝顔の垣でも作ろうかと思うて、きょうは、
苗床
(
なえどこ
)
を
拵
(
こしら
)
えておるのじゃ』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それに荷担した大名有司らが謹慎や
蟄居
(
ちっきょ
)
を命ぜられたばかりでなく、強い圧迫は京都を中心に
渦巻
(
うずま
)
き始めた新興勢力の
苗床
(
なえどこ
)
にまで及んで行った。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
のこと、おかみさんがこの
窓
(
まど
)
の
所
(
ところ
)
へ
立
(
た
)
って、
庭
(
にわ
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
い
)
ると、ふと
美
(
うつく
)
しいラプンツェル((菜の一種、我邦の萵苣(チシャ)に当る。))の
生
(
は
)
え
揃
(
そろ
)
った
苗床
(
なえどこ
)
が
眼
(
め
)
につきました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その頃からこの坊さんは単に読み書きばかりでなく、少年だましいの
苗床
(
なえどこ
)
に、いろいろな訓育をさずけてくれた恩師である。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あるところは尾州旗本領、あるところはいわゆる交代寄り合いの小藩なる山吹領というふうに、公領私領のいくつにも分かれた伊那地方が篤胤研究者の
苗床
(
なえどこ
)
であったのも、決して偶然ではない。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
その悪風を一掃して、小野の道場は、正しい、若々しい、時代の
苗床
(
なえどこ
)
とならねばならぬ。——そうせねば、忠明が身を
退
(
ひ
)
いて、改革いたす意味もないことになろう
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洟汁
(
はなじる
)
を垂らしていたり、甚だしきは寝小便をしたり、取っ組んだり、泣き
喚
(
わめ
)
いたり、始末におえない存在ではあったが、秀吉のこころでは、小姓部屋こそ、人材の
苗床
(
なえどこ
)
、わが家の宝でもあると
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
苗
常用漢字
中学
部首:⾋
8画
床
常用漢字
中学
部首:⼴
7画
“苗”で始まる語句
苗字
苗
苗代
苗木
苗字帯刀
苗裔
苗字帶刀
苗場
苗代田
苗束