ほう)” の例文
毎年宇治のめいを選んで雲上うんじょうたてまつり、「玉露」と名付けてほうを全国に伝ふ。当主を坪右衛門つぼえもんと云ひ一男三女を持つ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
天下後世にその名をほうにするもしゅうにするも、心事の決断如何いかんり、つとめざるべからざるなり。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
爾のしろしめすごとくわが夫に天地の正気せいきあつまるあり、その壮宏たる富嶽のごとく、そのかんばしきこと万朶まんだの桜のごとく、そのしゅうそのほう万国ともにたぐいし難し、我如何いかにしてこの夫を欺くべけんや
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
帝これを嘉賞かしょうし、故翰林かんりん学士、ほうれんの遺子黛女たいじょを賜う。黛は即ちふんの姉にして互いに双生児ふたごたり。相並んで貴妃きひの侍女となる。時人じじんこれを呼んで花清宮裡かせいきゅうり双蛺そうきょうと称す。時に天宝十四年三月。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)