舞踊ぶよう)” の例文
それを見ていると、まるで煙の音楽会というか、煙の舞踊ぶよう会というか、たしかに或るリズムに乗って煙がふきだしてくるのであった。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
子供のうちから新舞踊ぶようを習わせられ、レヴュウ・ガールとも近附ちかづきのある小初は、こびというねたねたしたものを近代的な軽快な魅力に飜訳ほんやく
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
多分この説の方がほんとうなので彼女の真の才能は実は始めより音楽に存したのであろう舞踊ぶようの方は果してどの程度であったか疑わしく思われる
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あるものは演説口調くちょうで郷土の偉人いじんや、名所旧蹟きゅうせきや、特殊とくしゅの産業などを紹介しょうかいし、あるものは郷土の民謡みんよう舞踊ぶよう披露ひろうした。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ぞろ/\とホテルへはいつてつた。ちやうどクリスマスの翌夜よくやでパイントリイが物々もの/\しくかざられ、食堂しよくどう舞踊ぶようがあつたりして、まるでおまつりのやうなさわぎであつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
おどは、自分が片足で立たないと劇場はつぶれてしまう。なにしろ、自分は舞踊ぶよう界の大家なんだから、それにふさわしいように、待遇たいぐうしてもらいたい、と、言いだしました。
幼稚園では、遊戯ゆうぎを教えてくれる。音楽にあわせて、簡単な舞踊ぶようのようなものを教えてくれる。たとえば、「黄金虫こがねむしは金持ちだ」というの類である。それは、或る意味では、優美ゆうびであり、可愛らしい。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
C子が僕と踊りたいといい出したのは恰度ちょうどその頃だった。僕は一応それを押しとどめたが、それは無論、手だった。興奮しきった彼女は、僕の忠告に、倍以上の反発はんぱつをもって舞踊ぶようを強いた。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
大団円だいだんえん、死の舞踊ぶよう
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)