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胤
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だね
ふりがな文庫
“
胤
(
だね
)” の例文
「妻はのうてもわしとて男でござりますわい。若い時に
粗相
(
そそう
)
をしてな。
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
じゃ、落し胤じゃ。——伜よ。参ろうぞい」
旗本退屈男:08 第八話 日光に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「初めは、おらも、ばくち場でみた気味のわるい浪人の子かと思っていたら、甲州でちょっとべい世話になった、身分のあるお武家の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
だそうだ」
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その太夫さんは、やんごとなきお方の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
、何の
仔細
(
しさい
)
があってか、わたしはよく存じませねど、お身なりを
平素
(
ふだん
)
よりはいっそう
華美
(
はで
)
やかにお作りなされ、香を
焚
(
た
)
いて歌を
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
西国辺の大名のおとし
胤
(
だね
)
だとか、御家人の娘だとかいろいろに云われる。当人はなんと云われても笑うだけで、いちども自分の口から親たちの素性を話したことはなかった。
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「安ッ! 貴様は柳生対馬守の落し
胤
(
だね
)
でもあるのか。えらいことになったものだな」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
あの乞食が大名の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
だったりした日にゃ、大変な事になるぜ、ハッハッハッ
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「どうです、この
娘
(
こ
)
の顔は」「おうほんとにいい顔ですな」「平安朝の落し
胤
(
だね
)
ですよ、きっとそうです」ぼくの空想ではなくそういうものはこの土地に
遺
(
のこ
)
っていていい理由がある。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの乞食が大名の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
だつたりした日にや、大變な事になるぜ、ハツハツハツ
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
といって、お角さんそのものが、頼朝公の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
だという系図書もなし、何の因縁で土方をどん扱いにするのだか、それは分らないが、存外寛大な土方は、お角が上方見物の途中と聞いて
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「そんな
化
(
ば
)
けさうなのに掛り合ひませんよ。あつしを頼つて轉げ込んだのは、お大名の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
のやうな
娘
(
こ
)
で、お十三、まだお手玉で遊んでゐますよ。いや、その可愛らしいといふことは——」
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
龍山公の
落
(
おと
)
し
胤
(
だね
)
であるらしい、ということを
他
(
よそ
)
から聞きこんで、これから探りに行こうというその娘が、江戸流の捕物名人塙江漢老人の一子塙郁次郎と
許嫁
(
いいなずけ
)
の間がらであるというのは奇縁である。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
胤
漢検準1級
部首:⾁
9画
“胤”を含む語句
落胤
御落胤
護法胤
御胤
車胤
但馬守胤統
閭丘胤
後胤
篤胤
平田篤胤
鉄胤
師岡正胤
延胤
末胤
貞胤
胤頼
胤栄
千葉介常胤
胤舜
子胤
...