聞済きゝずみ)” の例文
旧字:聞濟
何卒どうかお母さん得心してすみやかに承諾して下さい、僕が媒介なこうどする、お聞済きゝずみなれば誠に満足で、何うかひらに御承知を願いたい
山「へい/\有難うござります、今日こんにちは山三郎折入ってお目通りを願いたいことがござりましてまかでまして、お聞済きゝずみがあれば千万有難く存じます」
文治は恐入って両三度辞退いたしましたが、お聞済きゝずみがございませぬから、余儀なくお請け致しました。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
文「これはしたり、囚人一同の者に代り申上げます事ゆえ、御無礼の段は御容赦下さいまして、一度はお聞済きゝずみの上、お頭様かしらさまに拝顔のかないまするようお取計とりはからいを願います」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お屋敷奉公は出来ないというとこから、おかみへ願ってお聞済きゝずみになり、名主様のお口入れでありまして、年頃もよし、おえいは江戸表からの知己ちかづきでもあり、丁度宜しいから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
文「かくの通りお役人様方抜刀ぬきみもとに居りますこと故、縛られてるも同様、此の上お縄を頂戴いたしますとも決していといは致しませぬが、何卒なにとぞ右の願いお聞済きゝずみの上にて……」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
相「折入おりいって殿様にお願いの事がございまして、罷出まかりいでました、うかお聞済きゝずみを願います」
山「しお聞済きゝずみがなければ止むを得ず申すが、此の荷物は貴方のお荷物ですか」
是非世話をしたいから話しをして呉れと云うから、先日貴方へ申上げた事がありますが、お堅いからお聞済きゝずみがないが、時世で仕方がないから、諦めて貴方がうんと云えば僕が先方へ参って話をすれば
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
女房に持ってくださらば心のこさず臨終りんじゅういたす、お聞済きゝずみくだされ