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耳朶
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みみたぼ
ふりがな文庫
“
耳朶
(
みみたぼ
)” の例文
「ジュリアの
耳飾
(
みみかざり
)
右の方のはチャンとしていたけれど、左のは石が見えなくて
金環
(
きんかん
)
だけが
耳朶
(
みみたぼ
)
についていたというのは面白い発見だネ」
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
という呼び声がツイ鼻の先の声のように……と……又も遠い遠い
冥途
(
あのよ
)
からの声のように、福太郎の
耳朶
(
みみたぼ
)
に這い寄って来た。
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
耳朶
(
みみたぼ
)
に
黒子
(
ほくろ
)
も見えぬ、
滑
(
なめら
)
かな美しさ。松崎は、むざと
集
(
たか
)
って血を吸うのが
傷
(
いたま
)
しさに、
蹈台
(
ふみだい
)
の
蚊
(
か
)
をしきりに気にした
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
瞬く間、窓の外が明るくなつたと思ふと、汽車は、トある森の中の小さい駅を
通過
(
パツス
)
した。お定は此時、丑之助の右の
耳朶
(
みみたぼ
)
の、大きい黒子を思出したのである。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
彼が、大義をさけび、時勢を説明し、また、この時代の岐路に立つ戸田藩の正しき方向を、
耳朶
(
みみたぼ
)
を赤くして説きだすと、江戸詰の藩士たちは、果して、大浪を打って動揺した。
田崎草雲とその子
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
耳朶
(
みみたぼ
)
の辺りのおくれ髪を掻き上げながら軽く睨んだ。
蝱の囁き:――肺病の唄――
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
睫毛
(
まつげ
)
の濃い、張りのある
二重瞼
(
ふたえまぶた
)
、青々と長い三日月
眉
(
まゆ
)
、スッキリした白い鼻筋、
紅
(
あか
)
い
耳朶
(
みみたぼ
)
の
背後
(
うしろ
)
から肩へ流れるキャベツ色の
襟筋
(
えりすじ
)
が、女のように色っぽいんだ。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「いけないワ先生」と豊ちゃんは、真紅に
耳朶
(
みみたぼ
)
を染めながらそれを抑えた。「いま星尾さん、いらしっているのよ。そんなこと聞えたら、あたし、困っちゃうワ」
麻雀殺人事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と思いながらも、ぽーっと
耳朶
(
みみたぼ
)
の赤らむのを感じて
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
耳朶
(
みみたぼ
)
をほんのり染めつつ
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
耳朶
(
みみたぼ
)
なども忘れがたかり
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
黒い鞄を二三度左右に持ち換えて、切れるように
冷
(
つ
)
めたくなった
耳朶
(
みみたぼ
)
をコスリまわした。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
火のように熱い自分の息が、彼の真赤な
耳朶
(
みみたぼ
)
にぶつかっては、逆にあたしの頬を叩く。
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と
耳朶
(
みみたぼ
)
まで
真赤
(
まっか
)
にした。
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜といわず昼といわず、そこで虎になっている年増女の客がいるから、そいつに云ってこれを速水へ渡してくれといえばいいんだ。それだけで分らなかったら、女の左の
耳朶
(
みみたぼ
)
を見るがいい。
深夜の市長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「アイテッ。そこは
耳朶
(
みみたぼ
)
じゃねえったら……アチチチ……コン畜生……」
支那米の袋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「ハハハハ恐ろしいもんだナ。袋の中から
耳朶
(
みみたぼ
)
を喰い切るなんて……」
支那米の袋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私は左右の
耳朶
(
みみたぼ
)
に火が附いたように感じつつ、ガックリと
低頭
(
うなだ
)
れた。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“耳朶”の意味
《名詞》
耳 朶(ジダ、みみたぶ)
みみたぶ。
(出典:Wiktionary)
“耳朶(耳たぶ)”の解説
耳たぶ(みみたぶ)は外耳の構成要素で耳殻の下部に垂れ下がった柔らかい肉のこと。耳朶(じだ)、耳垂(じすい)、耳たぼ(みみたぼ)とも言う。
(出典:Wikipedia)
耳
常用漢字
小1
部首:⽿
6画
朶
漢検1級
部首:⽊
6画
“耳朶”で始まる語句
耳朶色