)” の例文
彼は埼玉さいたまの者、養子であった。まゆ商法に失敗して、養家の身代をほとんどってしまい、其恢復の為朝鮮から安東県に渡って、材木をやった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
私はそのとき二人の間に漂うた涙のない、り切れたような悲哀と、また理解と厳粛とをあなたに味わわせたいと思う。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
ミハイル、アウエリヤヌヰチはもとんでゐた大地主おほぢぬし騎兵隊きへいたいぞくしてゐたものしかるに漸々だん/\身代しんだいつてしまつて、貧乏びんばふし、老年らうねんつてから、つひ郵便局いうびんきよくはひつたので。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それはその身代をってしまった、中毒患者の崑崙仙士君です。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そして精神的にれ切つて居る二人の頭を、更に狂はせた。
海の中にて (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
「競輪で、みなってしまった」
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ミハイル、アウエリヤヌイチはもとんでいた大地主おおじぬし騎兵隊きへいたいぞくしていたもの、しかるに漸々だんだん身代しんだいってしまって、貧乏びんぼうし、老年ろうねんってから、ついにこの郵便局ゆうびんきょくはいったので。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
財産を天理様にささげてしまって、嬉々ききとして労役者ろうえきしゃの生活をして居る者もある。天理教で財産をって、其報償むくいを手あたり次第に徴集ちょうしゅうし、助けなき婆さんをいじめて店賃たなちんをはたる者もある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
財産しんしょうをスッカラカンにってしまうものだそうです。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)