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老女
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としより
ふりがな文庫
“
老女
(
としより
)” の例文
『無い筈はないでせう。
尤
(
もつと
)
も
此辺
(
このへん
)
では、戸籍上の名と
家
(
うち
)
で呼ぶ名と違ふのがありますよ。』と、健は
喙
(
くち
)
を容れた。そして
老女
(
としより
)
に
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
老女 ある人はわたしのことを「かわいそうな
老女
(
としより
)
」と云っている、ある人は「フウリハンの娘のカスリイン」とも言っている。
カスリイン・ニ・フウリハン(一幕)
(新字新仮名)
/
ウィリアム・バトラー・イエイツ
(著)
「
老女
(
としより
)
の方が実は
怖
(
こは
)
いのサ」と、松島の
呵々大笑
(
かゝたいせう
)
して盃を挙ぐるを、「まア、お口のお悪いことねエ」とお熊も笑ひつ「何卒松島さんお盃はお隣へ——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
糸をとるにしても、製糸工場はしばらくおき、
乏
(
とぼ
)
しい、かなしげな小屋で、
老女
(
としより
)
が鍋で煮ながら繰出してゐるのを見ると、手の指はまつ白にうぢやぢやけてゐた。
桑摘み
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
私の家は
老女
(
としより
)
始め舊式な女ばかり揃つて居る家ですが、其の私の家へ始めてフライ鍋を輸入して、手製の洋食が
喫
(
た
)
べられるやうにして呉れたのはおしづさんでした。
「青白き夢」序
(旧字旧仮名)
/
森田草平
(著)
▼ もっと見る
でもおしげは、
老女
(
としより
)
だけに、なかなか口をきらなかった。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『あゝゝ。』といふ力無い
欠呻
(
あくび
)
が次の間から聞えて、『お利代、お利代。』と、
嗄
(
しはが
)
れた声で呼び、
老女
(
としより
)
が眼を覚まして、寝返りでも
為
(
し
)
たいのであらう。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それがもとでの間違いであろうが、祇園町にいた
老女
(
としより
)
が、東京のあるところへ来て
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
隣室からは、床に就いて三月にもなる
老女
(
としより
)
の、幽かな呻声が聞える。
主婦
(
あるじ
)
のお利代は、
盥
(
たらひ
)
を門口に持出して、
先刻
(
さきほど
)
からバチヤ/\と洗濯の音をさしてゐる。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
自慢の弟子にしてくれていた長唄六三郎派の
老女
(
としより
)
師匠から、義理で
盲目
(
めくら
)
の女師匠に替えられたりして、面白味をなくしていたせいか、
九歳
(
ここのつ
)
の時からはじめていた、二絃琴の師匠の方へばかりゆくのが
旧聞日本橋:25 渡りきらぬ橋
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
何やら探す様な
気勢
(
けはひ
)
がしてゐたが、
鏗
(
がちや
)
りと銅貨の相触れる
響
(
ひびき
)
。——
霎時
(
しばし
)
の間何の物音もしない、と
老女
(
としより
)
の
枕頭
(
まくらもと
)
の障子が静かに開いて、
窶
(
やつ
)
れたお利代が顔を出した。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
品の
好
(
よ
)
い
老女
(
としより
)
で、糸を繰る手はやめなかったが
糸繰沼
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
『
老婆
(
おばあ
)
さん、いくら探しても、松三郎といふのは役場から來た學齡簿の寫しにありませんよ。』と、孝子は心持眉を顰めて、古手拭を冠つた一人の
老女
(
としより
)
に言つてゐる。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『
老婆
(
おばあ
)
さん、いくら探しても、松三郎といふのは役場から来た学齢簿の写しにありませんよ。』と、孝子は心持眉を
顰
(
ひそ
)
めて、古手拭を冠つた一人の
老女
(
としより
)
に言つてゐる。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『あゝゝ、よく寢た。もう夜が明けたのかい、お利代?』と
老女
(
としより
)
の聲が聞える。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“老女”の意味
《名詞》
高齢の女性。
武家で奥向きの侍女の長。
(出典:Wiktionary)
“老女”の解説
老女(ろうじょ)は、武家や公家で、侍女の筆頭である女性のこと。また、幕府女中の上臈御年寄、小上臈、御年寄の三役の総称として、老女という呼称が用いられた。
(出典:Wikipedia)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“老女”で始まる語句
老女達
老女修道者
老女史
老女子
老女役