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縺
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ほつ
ふりがな文庫
“
縺
(
ほつ
)” の例文
刀の
柄糸
(
つかいと
)
の
縺
(
ほつ
)
れを見つけて、それを気にしてつくろいだすと、いじればいじるほど解けて来て、果ては、しまつが悪くなったので、糸切歯をあててプツンとかみましたが
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やや有りて彼は
嬾
(
しどな
)
くベットの上に起直りけるが、
鬢
(
びん
)
の
縺
(
ほつ
)
れし
頭
(
かしら
)
を
傾
(
かたぶ
)
けて、
帷
(
カアテン
)
の
隙
(
ひま
)
より
僅
(
わづか
)
に眺めらるる庭の
面
(
おも
)
に見るとしもなき目を遣りて、
当所無
(
あてどな
)
く心の
彷徨
(
さまよ
)
ふ
蹤
(
あと
)
を追ふなりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
おつぎは
耳
(
みゝ
)
に
響
(
ひゞ
)
く
太鼓
(
たいこ
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
きながら、まだ
縺
(
ほつ
)
れぬ
髮
(
かみ
)
を
少
(
すこ
)
し
首
(
くび
)
を
傾
(
かたむ
)
けつゝ
兩方
(
りやうはう
)
の
拇指
(
おやゆび
)
の
股
(
また
)
で
代
(
かは
)
り
代
(
がは
)
りに
髱
(
たぼ
)
を
輕
(
かる
)
く
後
(
うしろ
)
へ
扱
(
こ
)
いた。おつぎは
汗
(
あせ
)
を
拭
(
ぬぐ
)
つてさつぱりとした
身體
(
からだ
)
へ
復
(
ま
)
た
浴衣
(
ゆかた
)
を
着
(
き
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
心の腐ッた持ちぬしの手にあれば、柄糸も
性
(
しょう
)
がぬけて
縺
(
ほつ
)
れ出すか。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
縺
漢検1級
部首:⽷
17画
“縺”を含む語句
縺毛
相縺