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終日
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いちんち
ふりがな文庫
“
終日
(
いちんち
)” の例文
それに診察に
下
(
おり
)
る以外には、少しでも動く事を禁じられてゐるので、
終日
(
いちんち
)
蒲團の上にそつとしてゐなければならなかつた。
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
けれど、それには
耳
(
みみ
)
を
傾
(
かたむ
)
けず、
街
(
まち
)
のカフェーへいって、
外国
(
がいこく
)
の
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
んだり、
紅茶
(
こうちゃ
)
を
喫
(
きっ
)
したりして、
終日
(
いちんち
)
ぼんやりと
暮
(
く
)
らすことが
多
(
おお
)
かったのでした。
銀のつえ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「さあ、飯だ、飯だ、
今日
(
きょう
)
は握り飯二つで
終日
(
いちんち
)
歩きずめだったから、腹が減ったこったらおびただしい。……ははは。こらあ何ちゅう
魚
(
さかな
)
だな、
鮎
(
あゆ
)
でもなしと……」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「閑静でいいなあ、別世界へでも来た気がする。
終日
(
いちんち
)
他人の顔を見ないですむという生活だからなあ」
贋物
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
十五日には外へも出ませず、
終日
(
いちんち
)
此処
(
こゝ
)
にうむ/\
呻
(
うな
)
りながら寝て居りました
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
日曜だというと、二人は教会の入口へ行って、
終日
(
いちんち
)
そこに佇んでいた。そして、出たり這入ったりする人を眺めては、その数知れぬ顔のうえに、遠い昔のなつかしい面差を探しているのだった。
親ごころ
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
家
(
うち
)
にゐると
祖父
(
そふ
)
から
終日
(
いちんち
)
何
(
なん
)
だかだと解らない事を言つて、がみ/″\言はれるのが五月蠅くてたまらないので、どこか一人かけ離れたところへ遁げて
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
それに丁度、來てから薄曇つた日ばかり續いて、三月と言つてもまだほろゝ寒い潮風に、閉切つた障子は
終日
(
いちんち
)
どんよりと蔭つてばかりゐた。外へ出て
試
(
み
)
たつて探す日向もなかつた。
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
その翌日、青木さんは
終日
(
いちんち
)
二階からお下りにならないで画をかいてお出でになつた。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
“終日”の意味
《名詞, 形容動詞》
終 日 (しゅうじつ, 以下熟字訓:ひすがら, ひねもす, ひめもす, ひもすがら)
一日の初めから終わりまで。朝から夜まで。
(出典:Wiktionary)
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“終”で始まる語句
終
終焉
終夜
終局
終熄
終始
終生
終末
終曲
終了