筆記ひつき)” の例文
本來ほんらいならせきで、工學士こうがくしはなした或種あるしゆ講述かうじゆつを、こゝに筆記ひつきでもしたはうが、まるゝ方々かた/″\利益りえきなのであらうけれども、それは殊更ことさら御海容ごかいようねがふとしてく。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
紙片かみきれはたして横罫よこけい西洋紙せいやうしで、それひろげてると、四五つうもある。いづれもインキでノート筆記ひつきやうの無造作むざうさ字体じたいで、最初さいしよの一つうが一ばんながく、細字さいじで三頁半ページはんにもわたつてゐる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
そのなかわたしがはひつてくと、陳列棚ちんれつだなかげほう一人ひとり少年しようねんがゐて、手帳てちようしていつしょう懸命けんめいたものについて筆記ひつきしてゐました。わたしはこの少年しようねん熱心ねつしんさに感心かんしんしたので
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)