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しんぴ
途すがらも、
此の
神祕な
幽玄な
花は、
尾花の
根、
林の
中、
山の
裂けた
巖角に、
輕く
藍に
成つたり、
重く
青く
成つたり、
故と
淺黄だつたり、
色が
動きつつある
風情に
諸君が
戀を
笑ふのは、
畢竟、
人を
笑ふのである、
人は
諸君が
思つてるよりも
神祕なる
動物である。
修道院の
莊嚴な、
神祕な
清淨な
雰圍氣が私のすべてを
薫染し
盡してゐたのであつた。