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石壁
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せきへき
ふりがな文庫
“
石壁
(
せきへき
)” の例文
最後に夫人も僕等も思ひ思ひに立つて踊り廻つた。洞窟の
石壁
(
せきへき
)
に映る
其
(
その
)
影を面白がつて椅子に
凭
(
よ
)
つて居たのは晶子であつた。十二時に迎への馬車が来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
巡査の
翳
(
かざ
)
す松明は
傍
(
かたえ
)
の
石壁
(
せきへき
)
を
鮮明
(
あざやか
)
に
照
(
てら
)
した。壁は元来が比較的に
平
(
ひらた
)
い所を、更に人間の手に
因
(
よ
)
って
滑
(
なめら
)
かに磨かれたらしい。
其
(
そ
)
の
面
(
おもて
)
には何さま数十行の
文字
(
もんじ
)
らしいものが
彫付
(
ほりつ
)
けてあった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
占
(
し
)
めた。敵塁の右の
端
(
はじ
)
の突角の所が
朧気
(
おぼろげ
)
に見え出した。中央の厚く築き上げた
石壁
(
せきへき
)
も見え出した。しかし人影はない。はてな、もうあすこらに旗が動いているはずだが、どうしたのだろう。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
石壁
(
せきへき
)
の
銃眼
(
じゆうがん
)
透
(
とほ
)
す空のいろ
高粱稈
(
カオリヤンがら
)
は積みて冬なり
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
石壁
(
せきへき
)
の上に地上の街の名が書かれて其れが
度度
(
たび/\
)
変るので
凡
(
およ
)
そ三
町
(
ちやう
)
も屈折して歩いて居る事が
解
(
わか
)
つた。死の世界にも人間界の街の名が及んで居るのを
可笑
(
をか
)
しいと思つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
先に立つた見物人が足を
留
(
とゞ
)
めて
故
(
もと
)
の墓地の名や
偶
(
たま/\
)
ある墓標の
主
(
ぬし
)
の姓氏を読んだり、又英米の
旅客
(
りよかく
)
が自身の名を
石壁
(
せきへき
)
の上に
留
(
とゞ
)
めたりするので生きた
亡者
(
まうじや
)
の線は幾度か
低徊
(
ていくわい
)
する。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
壁
常用漢字
中学
部首:⼟
16画
“石壁”で始まる語句
石壁隧道