知行ちぎやう)” の例文
貴方方あなたがたは、しよつちゆう政府おかみの御用をてゐられる名誉の御境涯だから、別に知行ちぎやうなぞはお貰ひになりますまいな。」
差出すに於ては返金へんきんは申に及ばず御褒美ごはうびとして知行ちぎやう百石づつ下し置れる樣拙者せつしやどもが屹度きつと取り計ひつかはすべし若し御家來に御取立をのぞまずば永代えいだい倉元役くらもとやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
聞傳きゝつたへて申込者は鹿島屋兵助鴻池善右衞門角屋與兵衞天王寺屋儀兵衞襖屋ふすまや三右衞門播磨はりま屋五兵衞等をはじめとして我先にと金子きんすを持參し少しも早く御用立ごようだつる者は知行ちぎやう多く下さるとて毎日々々紅屋べにや方へ取次とりつぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
以てつかはさる大岡忠右衞門には御奉書到來たうらい熟々つら/\かんがふるに先年徳太郎君まだ紀州表に御入のせつ阿漕あこぎうらにて召捕めしとり吟味ぎんみせし事あり此度はからずも將軍にならせられたれば此度の召状めしじやう必定ひつぢやう返報へんぱう御咎おんとがめにて切腹せつぷくでも仰付らるゝか又は知行ちぎやう御取上おんとりあげかさらずば御役御免おやくごめんなるべしと覺悟かくごし用意も匇々そこ/\途中とちう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)