眼覚めさ)” の例文
旧字:眼覺
「ええひどい蚊だ」ひざのあたりをはたとてり。この音にや驚きけん、馭者は眼覚めさまして、あくびまじりに
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夜深く天より霊華れいかりて姉のひめの胸の上に止りしを、末の姫眼覚めさめてひそかにこれを取り、わが胸の上に載せたりしかば、ついに最も美しき早池峯の山を得、姉たちは六角牛と石神とを得たり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
晩餐をわりてみんく、少焉しばらくありて眼覚めさむれば何ぞはからん、全身あめうるをうて水中におぼれしが如し、しうすでに早くむ、皆わらつて曰く君の熟睡うらやむにへたりと、之より雨益はなはだしく炉辺ろへんながれて河をなし
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)