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皹
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あかぎれ
ふりがな文庫
“
皹
(
あかぎれ
)” の例文
これほど親しいお牧では有りましたが、しかし彼女の
皹
(
あかぎれ
)
の切れた指の皮の裂けたやうな手を食事の時に見るほど、
可厭
(
いと
)
はしいものも有りませんでした。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そこで、
上眼
(
うわめ
)
を使って、弟子の僧の足に
皹
(
あかぎれ
)
のきれているのを眺めながら、腹を立てたような声で
鼻
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
へえー
芝居
(
しばゐ
)
にありさうですな、
河竹
(
かはたけ
)
新
(
しん
)
七さんでも書きさうな
狂言
(
きやうげん
)
だ、
亀裂
(
ひゞ
)
皹
(
あかぎれ
)
を
隠
(
かく
)
さう
為
(
た
)
めに
亭主
(
ていしゆ
)
は
熊
(
くま
)
の
膏薬売
(
かうやくう
)
り、イヤもう
何処
(
どこ
)
で
何
(
ど
)
う
云
(
い
)
ふ
方
(
かた
)
にお目にかゝるか知れません。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
土質の酸に沁み込まれた
皹
(
あかぎれ
)
やひびが眼についた。実際、彼の家も何かと絶えず闘っていた様子ながらも、蔵や母屋の膝から上は、まだ健康そうな色艶を失っていなかった。
旅愁
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
荒物屋でも買物をしたことがあるが、店番をしていた小女は眠そうな顔をしていて、手の甲に
皹
(
あかぎれ
)
をきらしていた。私はなんとなくこの家の主人は
慳貪
(
けんどん
)
なのではなかろうかと想像した。
安い頭
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
「省さん、蛇王様はなで
皹
(
あかぎれ
)
の神様でしょうか」
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
皹
(
あかぎれ
)
なんどにや、よく
利
(
き
)
いた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ヤアの
賭場
(
どば
)
まで
逐
(
お
)
って来たのだ、今は
胼
(
ひゞ
)
皹
(
あかぎれ
)
を
白足袋
(
しろたび
)
で隠し、なまぞらを
遣
(
つか
)
っているものゝ、悪い事はお前より上だよ、それに又
姦夫々々
(
まおとこ/\
)
というが、あの女は飯島平左衞門様の妾で
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
序
(
ついで
)
に、太助が小屋から里芋の子を母屋の方へ運んで行きますと、お牧がそれに蕎麥粉を混ぜて、爐の大鍋で煮て、あの
皹
(
あかぎれ
)
の切れた手で芋燒餅といふものを
造
(
こしら
)
へて呉れたことも書いて置きませう。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
皹
漢検1級
部首:⽪
14画