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疎々
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うと/\
ふりがな文庫
“
疎々
(
うと/\
)” の例文
まる/\と肥つた力三が一番秘蔵で、お末はその次に大事にされて居た。二人の兄などは
疎々
(
うと/\
)
しく取りあつかはれて居た。
お末の死
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
其は然し、二月ばかりの間で、兩人の関係は何時とはなく
疎々
(
うと/\
)
しくなツた。其でも綾さんは毎日のやうにやツて來て、母や妹と一ツきりづゝ話して歸ツた。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
彼が家を
發
(
た
)
つ前の晩のこと、夕暮時に、庭を散歩してゐる彼をふと見かけ、彼を見乍ら、今は
疎々
(
うと/\
)
しくなつてゐるけれど、この人が嘗ては私の生命を救ひ、而も
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
と此の頃
疎々
(
うと/\
)
しくされて居た新吉に呼ばれた事でございますから、心嬉しくずか/\と出て来ました。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
殿樣は近頃本妻のお鈴の方に
疎々
(
うと/\
)
しくなつて、家の跡取も、年上といふ理由をつけて、
庶腹
(
しよふく
)
の徳松にきめるつもりらしい、——が、それでも奧方が丈夫で光つてゐるし
銭形平次捕物控:172 神隠し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
青年も、美奈子が、——一度あんなに彼に親しくした美奈子が、又掌を
飜
(
かへ
)
すやうに、急に再び
疎々
(
うと/\
)
しくなつたことが、彼の責任であることに、彼も気が付いてゐなかつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
朝から晩まで戸外に居るが、その後妻のお兼とお柳との仲が兎角面白くないので、同じ家に居ながらも、信之親子と祖父母や其子等(信之には兄弟なのだが)とは、
宛然
(
さながら
)
他人の樣に
疎々
(
うと/\
)
しい。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
嬉しきは月の夜の
客人
(
まらうど
)
、つねは
疎々
(
うと/\
)
しくなどある人の
心安
(
こゝろやす
)
げに
訪
(
と
)
ひ
寄
(
より
)
たる、男にても
嬉
(
うれ
)
しきを、まして
女
(
をんな
)
の
友
(
とも
)
にさる人あらば
如何
(
いか
)
ばかり嬉しからん、みづから
出
(
いづ
)
るに
難
(
かた
)
からば
文
(
ふみ
)
にてもおこせかし
月の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何とやらん御間柄が
疎々
(
うと/\
)
しゅうなられたように覚えます。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
疎
常用漢字
中学
部首:⽦
12画
々
3画
“疎”で始まる語句
疎
疎林
疎遠
疎開
疎忽
疎髯
疎漏
疎隔
疎懶
疎外