トップ
>
猥談
>
わいだん
ふりがな文庫
“
猥談
(
わいだん
)” の例文
然し、今度彼がその変った意識で以前のその仲間に話しかけると、不思議なことには、その同じ
猥談
(
わいだん
)
組の仲間とは思われない答を持ってやってきた。
工場細胞
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
猥談
(
わいだん
)
猥語
(
わいご
)
も出かねない。巧雲はおとりもちを人にまかせて、いつか小部屋の暗がりに如海をひきいれて
口説
(
くぜつ
)
していた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
君の実感のこもった
猥談
(
わいだん
)
でも聞こうじゃないか、と阿部は急に
燥
(
はしゃ
)
いだ調子になって、書類を懐に入れ、手を叩いた。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
夫婦ノ間デ
閨房
(
けいぼう
)
ノヿヲ語リ合ウサエ恥ズベキヿトシテ聞キタガラズ、タマタマ僕ガ
猥談
(
わいだん
)
メイタ話ヲシカケルトタチマチ耳ヲ
蔽
(
おお
)
ウテシマウ彼女ノイワユル「身嗜ミ」
鍵
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
いわゆる
猥談
(
わいだん
)
は詰所のつきものでもあるし、近江之介はこの
豪
(
ごう
)
の者でもある。近江之介が嫌な顔を見せたのは、今の長岡の言葉が下品なひびきを持っていたからではない。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
だんだん
酔
(
よい
)
が廻るにつれて、
猥談
(
わいだん
)
も出るという調子で、あけみも映画人だから、少々の猥談に
辟易
(
へきえき
)
するたちでもなく、三人とも心から、春のように笑い興じたものである。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
芸術談というのは、むろん武芸十八般に関することで、それには思わず竜之助も釣り込まれることもあるが、そうかと思うと、聞くに堪えない
猥談
(
わいだん
)
に落ちて行くこともある。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼は、自分を子供とあなどり、秋の夜のつれづれに、あたかも彼自身が取調べの主任でもあるかのように装い、自分から
猥談
(
わいだん
)
めいた述懐を引き出そうという魂胆のようでした。
人間失格
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
聞説す、
我鬼
(
がき
)
先生、佐佐木味津三君の文を称し、
猥談
(
わいだん
)
と題するを
勧
(
すす
)
めたりと。何ぞその無礼なるや。佐佐木君は温厚の君子、幸ひに先生の言を
容
(
い
)
れ、君が
日星河岳
(
じつせいかがく
)
の文字に自ら題して猥談と云ふ。
八宝飯
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
今から考えれば実にあどけない
猥談
(
わいだん
)
に移って行った。
虎狩
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
猥談
(
わいだん
)
、酒談、
博戯
(
ばくぎ
)
、悪事と諸芸、道楽の百般にわたって、この老人の
該博
(
がいはく
)
さは、驚くべきものだった。
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そんなら一つ、得意の
猥談
(
わいだん
)
でも聴かせ給え」
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それを喰べ喰べ五人の大人達が、毎日飽きもせぬ
猥談
(
わいだん
)
に笑いこける。その猥談もぼくには決して厭ではない。むしろ異様な好奇心で聞いていた。がしかし、この休み時間が苦痛だった。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わざとらしい
猥談
(
わいだん
)
を放って、女客が顔赤らめるのを興がッていた程度だったが、やがてのこと博奕道具を取出すと、ことば巧みに、そこらの乗客を鴨に引きこんで、銭の音やら雑言のやりとりに
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一角はまた
猥談
(
わいだん
)
かというふうに少しさげすんで
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“猥談”の意味
《名詞》
性的でみだらな話。
(出典:Wiktionary)
“猥談”の解説
猥談(わいだん)とは、性に関する淫らな話を指す。
医学、生物、歴史などを語る上で淫らでない性の話は猥談には含まれない。実体験、フィクション、小噺、ジョーク、雑談などによる淫らな話を猥談と呼ぶ。
(出典:Wikipedia)
猥
漢検1級
部首:⽝
12画
談
常用漢字
小3
部首:⾔
15画
“猥”で始まる語句
猥
猥褻
猥雑
猥歌
猥本
猥画
猥䙝
猥雜
猥漢
猥情