特有とくゆう)” の例文
富士男の顔はさっとあからむとともに、そのいきいきとした大和民族やまとみんぞく特有とくゆうのまっ黒なひとみからつるぎのごとき光がほとばしりだした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
そのをかうへにはスエーデンの各地方かくちほう植物しよくぶつ移植いしよくし、また特有とくゆう動物どうぶつをも飼養しようしてゐるところは、ちょっと植物園しよくぶつえん動物園どうぶつえんのようでもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そこでは知合のたれかれがでて来て、いかにもその気性をあらわした、めいめい特有とくゆうの声で話します。それは目がさめてのちまねようにもまねられないものです。
しかしがだん/\に發達はつたつして、組織そしき丈夫じようぶになるにしたがひはじめのいろ次第しだいえて、つひにその樹木じゆもく特有とくゆういろとなるのです。はるをはりにはみな緑色りよくしよくになるのは、さうしたわけです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
山岳さんがく溪流けいりゆうにはあまりにふれませんが、やはり特有とくゆううをがゐます。いはな、やまめ、うぐひ、あゆなどはそのなかおもうをで、高山こうざんみづきよみきつてるように、そのにくも、くさみがなく、あぢがいゝ。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
また高山こうざん特有とくゆうなものに、いはつばめ、いはひばりなどもゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)