片脇かたわき)” の例文
雨はかれらを犬のごとくさけばしむ、かれらさちなき神なきともがら片脇かたわきをもて片脇の防禦ふせぎとし、またしば/\反側す 一九—二一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
岡町をかまち中食ちうじきをして、三國みくにから十三じふそわたしにしかゝつたときは、もうなゝごろであつた。渡船とせんつてゐるので、玄竹げんちくみち片脇かたわきつて、つてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
わたしなども今から二十年ほどまえに、奈良の二月堂にがつどうに献上するという青竹のたばが、あの交通の多い街道の片脇かたわきに、いくらもころがしてあるのを見たことがある。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その屋敷の大門の片脇かたわきには兵士が立番をして居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
‥‥さうしてあふひもんいた兩掛りやうがけに目禮もくれいして、片脇かたわきつてゐなければならなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)