-
トップ
>
-
爲難
>
-
なしがた
爲難し依て
一先江戸表へ
御旅館を
修繕篤と
動靜見計ひ其上にて御下り有て然るべし其
間には江戸表の
御沙汰も相分り申さん
變に
應じて事を計らはざれば
成就の
程計難しといふに然ば江戸表に
旅館を
助けんには
神佛の
加護に非ざれば
爲難し幸ひ遠州秋葉三尺
坊の
應護を
返しけるに與八は
案に相違し大いに
困り
果しが
其儘にも
爲難ければ
早速に源八の方へ
到り日頃は
物柔かなる娘故
譯もなく
出來樣と存ぜしが大きな
間違ひにて斯々の次第
實に御氣の毒千萬と
云ながら文を