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煤掃
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すゝは
ふりがな文庫
“
煤掃
(
すゝは
)” の例文
いかに柏木一番の長者でも、差迫つて五千兩の工面は容易でないから、暮からこの春へかけて楢井家は毎日
煤掃
(
すゝは
)
きのやうな騷ぎだ
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
助十 えゝ、おめえのやうな
曳摺
(
ひきず
)
り
嚊
(
かゝあ
)
がによろによろしてゐたつて何の役に立つものか。よし原の
煤掃
(
すゝは
)
きとは譯が違はあ。早く亭主をひき摺り出せといふのに……。
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
若「へい、誠に御迷惑な訳で、まるで
煤掃
(
すゝは
)
き見たようで、畳を積み揚げて、御丁寧に其の上に布団を敷いて坐ってるんですぜ、天井へ頭が
支
(
つか
)
えて居りますので、誠に驚きました」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
家
(
うち
)
の中は区役所の
出張員
(
しゆつちやういん
)
が
硫黄
(
いわう
)
の煙と
石炭酸
(
せきたんさん
)
で消毒した
後
(
あと
)
、まるで
煤掃
(
すゝは
)
きか
引越
(
ひつこ
)
しの時のやうな
狼藉
(
らうぜき
)
に、
丁度
(
ちやうど
)
人気
(
ひとけ
)
のない
寂
(
さび
)
しさを加へて、
葬式
(
さうしき
)
の
棺桶
(
くわんおけ
)
を
送出
(
おくりだ
)
した
後
(
あと
)
と同じやうな
心持
(
こゝろもち
)
である。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
間もなくバタバタ始まつたのは、平次の言ひつけ通り、老木屋の家の中から外へかけて、
煤掃
(
すゝは
)
きほどの騷ぎが始まつた證據です。
銭形平次捕物控:257 凧糸の謎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
車力
(
しゃりき
)
鳶のもの
出方中
(
でかたじゅう
)
残らずで五両、其の外荷主様に戴いた御祝儀、
煤掃
(
すゝは
)
き歳暮お年玉何や
彼
(
か
)
や残らず帳面に付けてある処を番頭に寄せてもらったら、丁度三百両になるが、微塵も積れば山だのう
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
町内の海老床の親方、喜八といふ
剽輕男
(
へうきんをとこ
)
が、
下剃
(
したぞり
)
の周吉と一緒に、
煤掃
(
すゝは
)
きほどの
裝束
(
しやうぞく
)
で、家搜しの一隊に面白さうに手傳つて居るのでした。
銭形平次捕物控:181 頬の疵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
だってサ敵討なんぞに幇間の出る訳のものじゃア有りません、
煤掃
(
すゝは
)
きのドンパタやる時でさえ何の役にも立ちませんもの、敵討の処へ往ったら腰が抜けて這って逃げるくらいのものでげすから御免を
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「店もお勝手も、二千兩の金を搜すので、夜半まで
煤掃
(
すゝは
)
きのやうな騷ぎでした。——誰か來たかわかりませんが、
亥刻
(
よつ
)
(十時)過ぎに伜が來た時はよく眠つて居たやうだつたと申します」
銭形平次捕物控:162 娘と二千両
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「フ、フ、飛んだ
大掃除
(
おほさうぢ
)
ねエ、
煤掃
(
すゝは
)
きなら暮に濟んだのに」
銭形平次捕物控:165 桐の極印
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
煤
漢検準1級
部首:⽕
13画
掃
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“煤”で始まる語句
煤
煤煙
煤烟
煤色
煤竹
煤払
煤拂
煤黒
煤臭
煤埃