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火光
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くわくわう
明の
万暦の
初閩中連江といふ所の人蛤を
剖て玉を
得たれども
不識これを
烹る、
珠釜の中に
在て
跳躍して
定ず、
火光天に
燭、
里人火事ならんと
驚き来りてこれを救ふ。
打振否々然に非ず
夫等の
火光は
人氣和融なれば
自然とそらへ丸く
映るべきに今彼光は棒の如く
尖りて映れり彼
人氣勇烈を含むの氣にて火氣と云ひ
旁々我々を召捕んとて出口々々を
斷崖の
尖端に
立ち、
聲を
限りに
叫びつゝ
火光を
縱横に
振廻した。
明の
万暦の
初閩中連江といふ所の人蛤を
剖て玉を
得たれども
不識これを
烹る、
珠釜の中に
在て
跳躍して
定ず、
火光天に
燭、
里人火事ならんと
驚き来りてこれを救ふ。