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渡鳥
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わたりどり
渡鳥、
小雀、
山雀、
四十雀、
五十雀、
目白、
菊いたゞき、あとりを
多く
耳にす。
椋鳥少し。
鶇最も
多し。
そして周囲にゆらいでいる松林は小塔の
緑色と対比して無数の
渡鳥の群のように黒く見えた。
津々浦々の
渡鳥、
稲負せ
鳥、
閑古鳥。姿は知らず名を
留めた、一切の
善男子善女人。
木賃の
夜寒の枕にも、雨の夜の
苫船からも、夢はこの
処に宿るであろう。巡礼たちが
霊魂は時々
此処に来て
遊ぼう。