かの)” の例文
手にかけたる者なれば解放ときはなせしとてすぐ音羽おとはかへさば如何なる災禍わざはひおこらんも計られず又かの親子しんしも家主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
付しは大方おほかた弟なる此家主の庄兵衞めに頼れてのわざなる可しかの庄兵衞は日頃ひごろよりお光さんには深く戀慕れんぼし度々口説くどけど云う事をきかぬ所より遺恨をふくみ元益坊主を頼込み此婚姻を邪魔じやま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かんがへ見れば長三郎が云に違はずかのお光の病氣といふは何處の者やらわからぬ醫師が云しのみにて實際じつさい見たる譯ならねば今に成ては其病の有無とてもはかられずとすこしまよひのはれ來れば晴る程なほ面目なきははじめよりしてお光が上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)