永持ながもち)” の例文
なんでも不器用に造るがい、見かけが器用に出来た物に永持ながもちをする物はない、永持をしない物は道具にならないから、表面うわべ不細工ぶざいくに見えても
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いやうも永持ながもちはあるまいとおもはれる、ほとんど毎日まいにちぬといつとほ人間にんげんらしき色艷いろつやもなし、食事しよくじ丁度ちやうど一週間いつしうかんばかり一粒いちりふくちれることいに
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かくの如き勉強法は何時までも継続する。弱い身体の付け元気は永持ながもちがしない。
始業式に臨みて (新字新仮名) / 大隈重信(著)
主人の心は吾輩の眼球めだまのように間断なく変化している。何をやっても永持ながもちのしない男である。その上日記の上で胃病をこんなに心配している癖に、表向はおおいに痩我慢をするからおかしい。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)