“気抜(きぬ)” の例文
旧字:氣拔
こちらは可笑(おか)しくなってきて、ニヤニヤすると、向うも、毛色の変った、ジャップの少年なので、気抜(きぬ)けしたのか、ニヤッと笑いかえして引込(ひっこ)みました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
声(こゑ)が籠(こも)つて空(そら)へ響(ひゞ)くか、天井(てんじやう)の上(うへ)——五階(ごかい)のあたりで、多人数(たにんずう)のわや/\もの言(い)ふ声(こゑ)を聞(き)きながら、積日(せきじつ)の辛労(しんらう)と安心(あんしん)した気抜(きぬ)けの所為(せゐ)で、其(その)まゝ前後不覚(ぜんごふかく)と成(な)つた。……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
得物(えもの)をもたず、たすきや鉢巻(はちま)きもしていないので、この番外試合(ばんがいじあい)のいきさつを知らない一般(ぱん)の群集(ぐんしゅう)には、ちょっと気抜(きぬ)けがさせられたようすで、ふしんそうに見とれている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)