気休きやす)” の例文
けもの足音あしおとのやうで、までとほくのはうから歩行あるいてたのではないやう、さるも、ひきところと、気休きやすめにかんがへたが、なかなかうして。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
平岡は始めてそれを聞いた時には、本当にしなかつた。のう加減かげんわるいのだらうと思つて、し/\と気休きやすめを云つて慰めてゐた。三日目みつかめにも同じ願が繰り返された。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そうことばのにでたときにも、自分は調子ちょうしにのって気休きやすめをいうたこともあったのだ。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
自分は母のためにわざとこんな気休きやすめを云ってごまかそうとした。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
気休きやすめに膏薬かうやくつてく。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)