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ははいぬ
敏ちゃんは、これを
見て、
母犬の
子供に
対するやさしい
愛情は、
人間のお
母さんが、
子供に
対するのと、すこしも
変わりのないのに、ひどく
感心しました。
すると、どうでしょう、そこには二
匹の
小犬がいて、いま
母犬のもってきてくれた、
魚の
骨を
争いながら、
小さな
尾をぴちぴちとふって
喜んでたべているのでした。
小犬は、
腹がすいたか、
母犬のお
乳が
恋しくなったか、クンクン
泣いていました。
母犬は、
自分がたべずに、
子供のたべるのを
見て、さも
満足しているようでしたが、この
間にも、たえず、
林の
外の
方へ
気をくばって、もしや、どこからか
敵がおそってきはしないかと