母君ははぎみ)” の例文
その庶兄ままあにのタギシミミの命が、皇后のイスケヨリ姫と結婚した時に、三人の弟たちをころそうとしてはかつたので、母君ははぎみのイスケヨリ姫が御心配になつて
女史には老たる両親ふたおやがおありでした。三人の女のお子と、その折に二歳ふたつになる男のお子とをお残しでした。今は、二人の女のお子は母君ははぎみのあとをしたって、次々に世をさられました。
大塚楠緒子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
世を果敢はかなんで居るうちは、我々の自由であるが、一度ひとたび心を入交いれかへて、かかところへ来るなどといふ、無分別むふんべつさへ出さぬに於ては、神仏しんぶつおはします、父君ちちぎみ母君ははぎみおはします洛陽らくようの貴公子
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この天日矛あまのひぼこの八だいめのまごたる人が、のち神功皇后じんぐうこうごうのお母君ははぎみになったかたです。
赤い玉 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)