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殴
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ぶ
ふりがな文庫
“
殴
(
ぶ
)” の例文
旧字:
毆
未練らしく此の間も来て
酷
(
ひど
)
い事を言って、私の
髻
(
たぶさ
)
を
把
(
と
)
って引摺り倒し、散々に
殴
(
ぶ
)
ちましたから、私も
口惜
(
くやし
)
いから了簡しませんでしたが
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
家や田畑は、弟に取られるしな、食物もろくろく食わせらんし、なんぞ口答えすると、弟三人がよってたかって
殴
(
ぶ
)
ち
打擲
(
ちょうちゃく
)
するんじゃもの。
義民甚兵衛
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
或る夕方、夜警に出ていると、警官が四、五人足早に通り過ぎながら、今二人
伴
(
つ
)
れて来るから
殴
(
ぶ
)
っちゃア
不可
(
いか
)
んぞと呼ばわった。
最後の大杉
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
その婆さんが彼をいつも
殴
(
ぶ
)
つのだと言ったり、お二人の婚礼はいつですかと訊ねたり、雪だといって、彼の頭へ紙きれをふりかけたりなどもした。
外套
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
おとら
殴
(
ぶ
)
つ気か。この年寄りを往来中へ突ッ転ばした上に倅みたいな年頃のくせをして、まだ殴つ気なのか。
瞼の母
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
▼ もっと見る
二言目には病身の人特有の
癇癪
(
かんしゃく
)
を起して妻を罵しり、揚句の果は手を上げる事さえ屡々あるという事でした。現に、小田家の召使
等
(
ら
)
は、主人が妻を
殴
(
ぶ
)
った所を数回見たというのです。
彼が殺したか
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
悪者の方でも相手が女だからびくともせず、
若
(
も
)
し己を
取捕
(
とッつか
)
まえたら
殴
(
ぶ
)
ちのめして逃げようと腹を据え、今出に掛ると
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『お父ちやん、お父ちやん! ペトゥルーシャを
殴
(
ぶ
)
つちやあ、いけないようつ!』と喚き出しをつたのぢや。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:04 イワン・クパーラの前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
政吉 (この以前より、幾度か決心して逡巡し、遂に飛び出して、文太郎の眉間を
殴
(
ぶ
)
つ)
中山七里 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
甚吉 おのれ、
殴
(
ぶ
)
ちゃがったな。
義民甚兵衛
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
自分で突当って置きながら
怒
(
おこ
)
りまして、巡礼を捕らえ続け打ちに
殴
(
ぶ
)
ちましたから、禿頭へ傷が出来ましたが、侍は尚お足を揚げて
老爺
(
じい
)
さんを蹴返しました
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その暢気さ加減には、コワリョーフもさすがにかっとなり、帽子でイワンの顔を
殴
(
ぶ
)
って呶鳴りつけた。「この豚め、いつも馬鹿な真似ばかりしてやがって!」
鼻
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
サア殺せと仰しゃッた時は誰も
殴
(
ぶ
)
てなかったとね、仕事師
手合
(
でええ
)
が五十人
許
(
ばか
)
り手鍵を持って来たが、
打
(
ぶ
)
てなかったくれえだから
組合
(
くみええ
)
の者が
皆
(
みん
)
なそう云って居やす
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
おとつつあん勘弁しておくれ! どうか怒らないでおくれ! さあ、ここに鞭があるだから、幾らでも心の済むだけ
殴
(
ぶ
)
つておくれ。俺の方からかうして鞭を差し出すだよ。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:02 降誕祭の前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
かぢ「
先刻
(
さッき
)
豆腐屋の前で
侍
(
さむらえ
)
に
殴
(
ぶ
)
たれていて、可愛相だから連れて来て泊めたんだが、何だよお前」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その時、入口からひょっこり姿を現わしたのは
理髪師
(
とこや
)
のイワン・ヤーコウレヴィッチであったが、その
動作
(
ものごし
)
はたった今、脂肉を盗んで
殴
(
ぶ
)
ちのめされた猫みたいに、おどおどしていた。
鼻
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
殴
常用漢字
中学
部首:⽎
8画
“殴”を含む語句
殴打
打殴
殴倒
殴殺
引殴
横殴
横面殴
殴付
殴合
殴打擲
殴曲
殴返
殴飛